ランサーズで PdM 兼エンジニアをしている成田です。
PdMとして何が求められるか、どういった行動をしていくべきか、勉強の毎日です。
そんな中でオライリージャパンから表題の本が発売されたので、読んで感じたことを綴っていきます。
1.人とのコミュニケーションの重視
最初に印象に残ったのは、プロダクトマネージャーに求められることは、テクニックよりも何よりも先に人との対話を重視するということでした。まずはこの視点がプロダクトマネージャーという役職の本質に触れるものではないかと感じました。
入社するプロダクトマネジメント担当者に理解してほしい責任
- チームメンバーのベストを引き出す
- 自分と一緒に働く直接のインセンティブがないような、自分の直属チーム以外の人と一緒に働く
- 曖昧さに対処する
2.心理的安全性とコミュニケーション
本書では「心理的安全性 最強の教科書」と似たようなことが多数記載されており、理解や行動を深めていくことが必要だと再認識しました。心理的安全性を強化するための行動を提示し、それによってコミュニケーションの共有が促進されるような力を肯定しています。とりわけ、「なぜ」というフレーズを使用せずに、相手の意見やアイデアの背景を理解しようとする姿勢はとても重要です。「どのようにしてその方法を思いつきましたか?」、「どのようにすればもっとよくしていけると思いますか?」といった問いかけによって、相手を尋問するのではなく、対話を深める道を開きます。
3.明確なコミットメントを求めるコミュニケーション
次に共感したのが、単に「相手が理解しているだろう」という前提は危険であることです。前提となる認識を揃える、相手が内容を把握しているだろうという当たり前を無くす、曖昧な状態を無くすために明確にコミットメントを求めた会話の重要性です。曖昧さを無くし、共通認識を持つことの重要性を再認識しました。
特に興味深かった紹介は、「Disagree & Commitのルール」です。
ステークホルダーに対して「コミットする」「コミットできない理由は・・・」と明確に答えてもらう手法です。これは事前にこういったルールを適用すると合意を得ている必要があると書かれています。攻撃性があるやり方だと誤認されてしまうリスクもあるので重要ですね。
4.コミュニケーションはプロダクトマネージャーの仕事
また、ミーティングが時間の無駄であるとチームが感じている場合、参加した中でいちばん生産的だったミーティングはどんなものだったかを尋ねてみようと書いています。明確で達成可能な「良い」ミーティングのビジョンを一緒に作り上げる。チームがコミュニケーションに使う時間を過小評価しないようにし、時間をうまく使えるようにすることが重要であると説きます。時間をどのように利用するかという配慮は、ごく当たり前のことであるかもしれませんが、これが相手の印象やコミュニケーションの成果に大きく影響します。具体的なテクニックとして今後の仕事に活かしていきたいと感じました。
5.ステークホルダーとの関係構築
最後に、ステークホルダーの理解にはユーザからのフィードバックを収集し、ユーザーニーズとビジネスゴールを結びつける必要があるというのも当たり前ですが気付きでした。いかなる状況でもユーザ中心主義を貫くということですね。この視点を持つことで、もっとステークホルダーと良好な関係を築きやすくなると感じました。
以上、今回は『プロダクトマネージャーのしごと』から学んだことをいくつか紹介しました。本書では他にもテクニックに関する記述がたくさんありますが、重視すべきは人との対話であり、そのための具体的なテクニックや考え方を学ぶことができました。この本を手に取ることで、あなたも新たな視点を得られるかもしれません。一緒に成長していきましょう。次回もお楽しみに。