はじめてのPdMで苦労したこと

nishimuratakaho|2023年09月14日
エンジニア組織

ランサーズで PdM 兼エンジニアをしている西村と申します。
これまでは主にエンジニアとしてランサーズの開発に携わってきましたが、 4 月からは PdM としてチームで取り組む施策の立案も担当することになりました。
PdM としての業務が初めてだったため、色々な学びを得ることができましたが、苦労もあったので、特に苦労したことをまとめました。

PdMとは?

プロダクトマネージャー(product manager、略称 PM)とは、プロダクトマネジメントの実践として知られる組織の製品開発に責任を持つ専門職。製品(物理的製品とデジタル製品の両方)の背後にあるビジネス戦略を立てながら、その機能要件を特定し立ち上げをリードする。ソフトウェアエンジニア、データサイエンティスト、プロダクトデザイナーのような他の多くの部門が行う作業を調整し、製品のビジネス上の成功に最終的な責任を負う。

プロジェクトマネージャー(PjM)と混同するため、日本語ではPdMと略される場合が過去多かったが、英名ではPMが略称。

出典:wiki

エンジニアとの役割の違い

PdM の主な任務は「問題の発見」です。つまり、どの機能をクライアントに提供すべきか、また、チームで取り組むべき課題は何かを見つけ出す役割があります。それに対して、エンジニアの役割は「問題の解決」で、具体的な解決方法を考えて実行することが求められます。
私はこの二つの役割の違いにを理解しないまま、PdM を初めてしまったため、結果を出せず苦労しました。

PdMとして働きだして苦労したこと

「課題解決の思考」からの脱却

長い間エンジニアとして働いていたため、「どのように課題を解決するか」という考え方が染み付いていました。「このボタンはもっと目立たせた方がいいかな?」とか、「こういう機能があったら面白いかも」と考えることが多かったです。
しかし、PdM の役割では「何が問題なのか」を考える必要があり、慣れるのに苦労しました。

課題設定の難しさ

私が所属していたプロジェクトでは、新規クライアントの成約率を上げることを目指しています。プロジェクトで最初に取り組んだのが、クライアント用の管理画面への機能追加でしたが、ほとんど結果は出ませんでした。(その時はまだ「何が課題なのか?」を考えることなく進めていました 笑)

しかし、ランサーが使用する提案画面に、提案を支援する機能を追加したところ、結果が出ました。

最初に設定した課題、「クライアントが情報不足で提案を選べない」という設定が実は間違っていたことに気づきました。「納得できる提案が集まらないために選べない」というのが真の問題だったということですね。

プロダクト知識の不足

恥ずかしい話ですが、自社のプロダクトの知識不足を毎日感じました。

ランサーズはプロダクトの規模がある程度大きいので、開発・運用が細分化されています。私はこれまで主にパッケージの機能追加を担当していたため、「こんな機能あったんだ〜」とか「そんな運用になってるの!?」となることが多く、自社プロダクトを学ぶ期間が必要でした。

さいごに

エンジニアからPdMに転身する際には、役割の違いを理解すること、課題設定の難しさ、自社プロダクトの深い理解が重要であることを体感しました。「課題をどう解決するか」から「何が課題なのか」へ思考回路をシフトするには慣れが必要ですが、プロダクトの成功には欠かせないスキルです。

今後も自社プロダクトの理解を深めつつ、問題発見と解決に取り組んでいきます。エンジニアからPdMへの転身を考えている方々に少しでも参考になれば幸いです。