ランサーズのエンジニア組織のこれまでとこれから。エンジニア組織における10人、30人、50人の壁。

terukura|2021年12月01日
エンジニア組織

ランサーズ Advent Calendar 2021 一日目の記事です。
(社内向け)今年は新しいメンバーもたくさん!最後まで完走頑張りましょう!

Lancers Engineer Blog をご覧のみなさんこんにちは。ランサーズVPoE / 開発部 部長の倉林 @terukuraです。

2008年12月に創業者2名で開始したサービス、2021年現在ではプロダクト開発メンバー(PdM、デザイナー、エンジニア)が50名を超える大きな組織になりました。(ビジネス職を含めると200名を超えました)

ちょうどいい機会なので、Advent Calendar 1日目は、これまでランサーズのエンジニア組織がどのように変化していったのか、振り返ってみようと思います。

私自身2019年の2月にジョインして、もうすぐ3年というところでジョイン前のことはわからない部分もあったので、今回は創業メンバーの秋好 聡さん @autumnlike と一緒にこれまでの組織、そしてこれからの組織について会話した内容を元に記事化しています。

ランサーズのエンジニア組織が歩んだ10年年表

ランサーズがスタートしたのは2008年。フリーランスという働き方もクラウドソーシングという言葉も認知されていない頃からサービスを展開していきました。2011年の東日本大震災がきっかけとなり、リモートワークが注目され、2012年にはユーザーが10万人を突破、翌年には20万人に増えました。

その後も成長を続け2019年に東京証券取引所 マザーズ市場に上場を果たし今日までにいたります。

サービスの発展と共にエンジニア組織も拡大

▲プロダクト開発メンバーの社員数推移と、出来事を合わせて見る

事業の拡大に比例してエンジニア組織も拡大していきました。2008年当時は、創業メンバー2名で新川崎の8畳1間の部屋からスタート。その後2012年まではフリーランスやアルバイトの方に協力いただいて少しずつサービスを広げていきます。この期間があってこその今かと思い、改めてこの期間の偉大さを感じています。

登録者が10万人を超えた2012年ごろから、市場ニーズが増え、本格的にサービス成長を見込めるようになったため、エンジニア採用を開始しました。事業が急拡大するフェーズでエンジニア採用に注力し始め、2014年ごろに10名ほどのチームに。それから事業の拡大と共にエンジニアの数も増えていって、新サービスをいくつか打ち出した2018年ごろには30名規模に、上場後の2020年頃から現在にかけて50名規模のチームになってきています。

社員が増えるにつれて組織体制も徐々に変化

新サービスの展開に伴い事業部を分割

2017年ごろからLancers Agentや、Lancers AssistantなどクラウドソーシングプラットフォームであるLancers.jp以外のサービスが立ち上がり、事業部も増えていきました。もちろん新サービスはスピード感を持って進めなければいけないため、リソースを投入していったのですが、既存のLancers.jpの開発の優先順位が下がってしまう問題が起きました。

企画やマーケティング担当が提案をしているのに開発が進まない。主力事業であるはずのLancers.jpの開発が優先できない状況はまずいという話になり、エンジニアの部署を開発部門と事業部門に分けることにしました。その結果、エンジニアサイドでもタスクが明確になり、開発がスムーズになりました。


▲2021年現在は、横断/共通部門と、事業部門に分かれている

エンジニア組織における10人の壁、30人の壁、50人の壁

組織拡大の時にはよく10人の壁30人の壁50人の壁と人数が増えていくにつれて壁にぶち当たることが多いと言われています。実際にランサーズにはどのような壁があったのか?色々と思い出しながらお話ししていければと思います。

スタートアップフェーズで壁を感じなかった10人規模の時期

組織規模を拡大する時に最初に訪れる10人の壁ですが、ランサーズでは10人の壁はありませんでした。これはちょうど2012年から2013年にかけて、オフィスを鎌倉から渋谷へと移転させ、Lancers.jpのサービスもリニューアルした頃のことです。急激に認知が上がったランサーズのサービスをいかに市場に浸透させていくかということに、社員全員が一丸となって取り組んでいたフェーズでもありました。

この頃ランサーズは、スタートアップのカオスなフェーズを自ら楽しんでやるようなメンバーが中心だったので、壁を感じる暇なく突き抜けた感じでした。

技術への意識が高いエンジニアが定着しなかった30人の壁

事業部を分け、さまざまなサービス開発が進んでいた2018年頃にエンジニア組織が30名規模になりました。同時に、入社する人も増えれば同じくらい退職する人も増えるエンジニアが定着しない問題が訪れました。30名の壁は明確にありました。

特に技術への関心が高いエンジニアはランサーズには定着しなかったという側面が大きかったと思っています。当時のランサーズには、技術を愚直に習得していくような尖ったエンジニアというよりは、どちらかというとビジョン共感が大きい人材を中心に採用していた面があったため、技術への関心よりはビジョンの実現を目指すという傾向の人が多かったのです。

その結果、技術関心の高いエンジニアが入社してもロールモデルになれる人がいない、技術の話ができる仲間がいない、と孤立してしまい、結果的に退職してしまうということが続いてしまいました。

さらに、この頃は事業部を分けて体制を変えたばかりという時期的な問題もありました。エンジニアの責務定義や目標設定、仕事の渡し方などが定まっていないといった組織的な問題も起こっていたのです。そのため、エンジニアは言われたものをただ作るだけという状態になってしまい、成長できるような環境を作れていませんでした。

この状況を変えてくれたのが現シェアフル株式会社副社長の横井です。2016年に横井が入社してCTOになってからは「技術でエンジニアとしてのビジョンを実現しよう」と社員に働きかけてくれました。この頃から「プロダクト開発をするための7つのポイント」を定義して組織で大切にしていることを共有し、Reactを使っていこうだとか、技術的なチャレンジにも積極的に取り組むようになっていきました。結果的にエンジニア組織全体の技術力を高められ、技術志向のエンジニアの成長曲線が描けるようになりました。

50人の壁に向かって

2019年の株式上場以降、更に採用を強化し、この2年間で20名弱が入社し、プロダクト開発組織も50名を超える組織へと成長しました。マネージメントの不足・オンライン/オフラインハイブリッド環境でのMission/Vision浸透など、50人の壁の存在をひしひしと感じ始めているところです。

優秀なエンジニア、ビジョンに共感してくれるメンバーの採用は進んでいるのですが、マネジメントスキルのある中間層はまだまだ課題がある状態かと思っています。現状、増えていく事業・サービスに対してプロダクトマネージャー・プロジェクトマネージャーが兼任して行っている状況で、パフォーマンスを発揮しきれていないことにむず痒さを感じることもあります。

新卒採用も増やし、育成を並行して進めているので確実に組織としてやれることは増えているものの、マネジメントスキルのあるエンジニアを増やしていくことが今後乗り越えなければいけない課題だと思っています。

今年度よりHRBP組織を立ち上げ、よりエンジニアに近い位置で採用や組織施策をまわしています。50人の壁を破り次のステップに行くことは会社を次のステップに進める大きなポイントになると考えています。

壁にぶち当たったことで気づいた、エンジニア組織の拡大時に大事にすべきこと

2008年からの13年間で、1名だったプロダクト開発組織が社員50名、フリーランスの方々を含めると100名規模の組織になりました。組織が拡大するにつれて訪れた課題を経験して、大事にしていくべきことなどを組織として考えるようになりました。

1つは人の成長にしっかりと向き合うこと。エンジニア1人1人に個性があり、目指したい姿も違います。ランサーズに関わるエンジニアの誰もが自己実現を目指せるような環境を、組織体制で作っていくことが重要だと感じました。

エンジニアと一言でいってもビジョン志向の人もいれば技術志向の人もいる。それぞれの想いに向き合っていくことが、より良い組織へと繋がっていくのだと思います。

また、ランサーズはフラット型の組織を目指していますが、まだまだトップダウンになっている部分もあり、マネージャー層を育てるためにはこの部分も見直す必要があると感じています。技術面の負債は少しずつ改善できているので、マネジメント面にメスを入れ、現状のボトルネックをなくしていけるよう動いていくことが今後の課題です。

組織は個の集まりということを前提にしていく

個人的な感覚にはなるのですが、テックリードやエンジニアの成長も含めて1個人の強み、個性があってこそ組織は強固になっていくのだと思います。いい意味でのダイバーシティをいかに活かしてそれぞれが持っているポテンシャルを発揮できるようにしていく。ここが組織体制を作るに当たって意識しなければいけないポイントだと思っています。

組織としてはまだまだ拡大していて、今後も採用活動を強化していきます。これまでの課題の反省も踏まえ、よりエンジニアが働きやすいと思ってもらえるような環境を目指してランサーズで働けてよかった!と思ってもらえるようなチームにしていきたいですね。

2021年ももうすぐ終わります、来年は更に組織を拡大しビジョン実現に向けて取り組んでいければと思っていますので2022年もよろしくお願いします!

明日はまみーさん @mamy1326 です! ぜひお楽しみに!