ランサーズPdMの市川です。
ユーザーの依頼体験を向上させるチームでエンジニアの方2名と共にプロダクトの改善活動を行っています。
今回は、チームで業務効率をUPさせるため日々改善を重ねている中から備忘録として2つの取り組みと気づきについて書きたいと思います。
ロードマップは変化を前提とする
グロース活動では、長期的な調査と緻密な計画を立てるよりも小さく開発して最短で価値を届ける動きをしていきます。プロジェクトを進めていくうえで、いざ蓋を開くと想定以上の工数が発生したり、業務の都合上差し込みの別業務が入り、スケジュールが変わることは往々にしてあります。
ただ、スケジュールの変更によりロードマップが変わると、後ろにずれることが”悪”になってしまう気持ち悪さが生まれていました。また、ロードマップ自体の編集に時間がかかるということもおきていました。ちょっとした変更でも都度編集し、ちりつもで必要のないところに時間をかけてしまっている感覚です。
そこで、チームで話して、ロードマップを常に楽に編集することを前提としたものに変更しました。具体的にはGitHubを活用しています。
GitHubを使った理由は、常に楽に編集できるからです。GitHubのロードマップ機能はワンクリックで編集できるし、GitHub自体はもともとタスク管理として使っているツールなので新たな学習コストはほとんどかかりません。
常に楽に編集ができる、編集が前提のロードマップになり、進捗共有・確認のコミュニケーションが滑らかになりました。
具体的には、進捗軸で会話していた時には「進捗が正でなぜそこから遅れたか?」という会話になりがちだったのが「今こういう状況なんですよね、なのでロードマップをずらしますね。」という会話になりました。会話の軸が「できなかったこと」から、「今の状況を正しく把握すること」に変わりました。この差は進捗共有と確認をよりスムーズにした大きな変化だと思っています。
また、編集業務に関しては、編集を前提とした進捗管理ができ、会話しながら認識のすり合わせと編集を済ませる形になるので、編集自体に割く時間が減ったのもよかったところです。
この変更から、ツールから常に変化を前提にしたものにすることが重要だという気づきがありました。少しの違いに思えてもチームのアクションに影響があります。
また、ロードマップの役割を捉え直すことができました。今まで自分の知識不足と組織的なミスコミュニケーションによりロードマップを変えることに抵抗がありました。ここがむしろ根本的な課題だったとも言えます。この誤った「ロードマップは絶対」の考え方は、ロードマップ役割についてもとらえなおすことで解消されました。
そもそも、ロードマップ作成の目的は認識を合わせプロダクトを前進させること。この点については書籍「プロダクトマネージャーのしごと 第2版」に詳しく書かれています。この本を読んで、状況は変化していくし、ロードマップは変化を前提に前進するためのコミュニケーションを生むものであるという認識に変わりました。
達成すべきことに常に立ち返る
チームで毎週の頭にその週のP1を設定していますが、なかなかやり切ることができないときがありました。
要因は、チームとしてはやりたい施策が増えていく中、メイン業務以外の業務も抱えていてタスク量が多い、差し込み業務があった、ということが重なっていたことがあげられます。また、それによって目の前のタスクに追われ、P1達成への意識が薄くなっていたんじゃないかという考えも自分たちにとってはしっくり来ていました。
そこで、P1達成のため、日々P1をチェックするようにしました。
もともと、個人で進める部分が多い関係で、各人で把握し業務を進めていたのですが、それを、毎日チーム全員で、同じタイミングで目にして確認できる状態にしました。また、P1に対する進捗をチームで確認するようにしました。
結果として、チームでP1への意識をもち、達成できる状態になりました。
例えば、スケジュールの中に会議が入っていたとして、P1達成のために調整ができるのであればするという行動が生まれました。
意識しているつもりでも、毎日達成すべき目標を目にするのとそうでないのとだと、そこから生まれる行動が異なります。
毎日やるべきことに立ち返ることで進む方向が明確になり、優先順位を明確にし、やるべきこととやらないべきことの判断ができる状態にすることができ、非常にいい変化を生むことができたと思います。
さいごに
以上、日々の自分たちの業務効率UPへの取り組みの中から特に直近感じたことを2つ書かせていただきました。
このほかにも、プロダクトチームでは日々の業務を効率よく進められないか、課題があればどう解決できるか、都度丁寧にコミュニケーションしながら改善へ取り組むことができています。
こういった毎日の業務効率化UPへの小さな取り組みが積み重なって結果につながると感じているので、ユーザーへと価値を届けられるように継続して行っていきます。